月に手を伸ばせ

アートとバイク。思ったことを何処かに残したい。

私とエレカシ#36

4時になると目を覚ます。

とりあえずタバコを吸いながらコーヒーを淹れる。

600mlのコーヒーをゆっくり淹れながら目を覚ます。

タイマーセットした洗濯物を天気を確認して干す。

いつもきまってTHE YELLOW MONKEYの楽園を歌いながら。

シャワーを浴びて、髪を整えてから、5時には家をでる。

黄色のストマジにエンジンを掛けながら、バイト先へ向かう。

バイト先へ着いたらまず館内の清掃をして、納品されさ物品たちをそれぞれの作業所に運ぶ。

それが終わると社長の奥さんが一緒にご飯を食べようと読んでくれる。

パンを焼いてくれたり、何かしらいつも手の込んだものを食べさせようとしてくれた。

学校のジャージに着替えながら、髪を結う。

ゆったりと、のそのそと、会社をでて学校へ向かう。

短いスカート、笑い声、汗臭さ、ボールを投げあう運動部員、ちゃらちゃらと光カバンのキーホルダー。

その少し離れた場所で空を見上げる。

薄い膜が貼ったように何も気づかないままに境界線が出来る。

そんなことを思いながら歩いていたらバンド仲間から頭を小突かれる。

「おはよう」
そういいながらひらひらと手を振る。

 

 

見果てぬ夢

見果てぬ夢

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人の思いは十人十色
やさしき言葉かけるのもいい

他者が認識しなければ存在すらしないのが自分で、
少なくとも他者が承認するから生きていられる。
今は生きてられるけど、学校から外へ行けば生きていられるか少し不安になる。

映画を作りたいのはなんでだろう。こんなに、音楽活動をしているのはなぜだろう。
こんなに、芸術に強く惹かれるのは…。少しその答えが分かった気がする。

仰々しい校門をくぐりながら口ずさむ。

道端でたたずんで遠くを見ている
何が映った その目には
この世に何があるのやら
見果てぬ夢を追い求め

先生が言っていた。結局、愛しか残らない。君は愛されるために生まれたんだって。
どんな承認も、愛には勝てないって、小さなときから知っていた。
母もそう、マーシーも、承認を得ることでしか愛を感じられなかったんだ。
甘やかな心の締め付けを求める人たちだったんだな…と感じた。

教室に入るまでに、何人かの人間に挨拶をしながら、数秒の会話をする。

「ねぇきいて、親がこの前のテストダメだったから携帯取り上げるなんて言ってくんの」
「お前が前成績良かったから心配しちゃってんだよ。ママ。とりあえず次のテストまで待って、信じてって話してみろよ、お前はいっつも言葉たらずにおこるからだろ。」
そういいながら女子生徒の頭をなでる。

「また●●が俺らの悪口いってきてさぁ、あいつらマジ許さねえ」
「お前いっつも●●のことばっかだな、俺はお前のこと大好きだからちょっとは俺らのこと考えてくれよ」
そういいながら男子生徒にサムズアップをする。

私は愛されたいから愛される人間になろうと決めた。
そのためには愛する努力をしようと思った。

やさしい言葉が浮かんだら、だれかにそっと言ってやれ
これも浮世と生きるなら 生きてくのなら 笑顔たやさず行くもいい

教室に入る。マウントと承認とエゴと、周りの音が汚い。すぐにイヤホンを付ける。
誰の声も聞いてられないくらい音楽が酷い。

我も彼らに負けまいと
やさしい日本の四季を見て

これも浮世とあきらめて
すずしげに

 

学校の授業が終わるまでずっと音楽を聴き続けて
数学の問題集を一人でどんどん解いていく。

ボーダーさえ下回らなければ、教師は何も言わない。
時計とにらめっこしながら授業が終わればすぐに部室塔に駆け込む。

誰もいない間に楽器の手入れをしたかったし、部室の掃除もしたかった。

バイトが始まるまであと3時間もないから、音楽を出来るだけ作っていたい。

 

部室が賑やかしくなるまえに、一度だけセッションをしてその場を去る。

これ以上音を聞いていればもう音で殺されてしまいそうだった。

人の思いは十人十色
やさしき言葉かけるもいい