月に手を伸ばせ

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私とエレカシ#21

 

生命賛歌

生命賛歌

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そいつは立ってた そして突然現れた

オマエハナンダ? ココハドコダ?吃驚したぜ。

 

そういって急に始まった生命賛歌。

 

風が吹いてた 荒野の感じがした

におい立つ 真夏の草の果てにある 

オマエは正しく ウチュウ

 

どうもエレカシは私を解放してくれないらしい。
捉えて怒号のようにも聞こえるこの曲は、圧倒的ロックだった。
心臓へ打ち付けられる釘のように、私はそのまま死んでしまいそうだった。
圧倒的自然、そして矮小な自分、対峙した。

目が、耳が、肌が、私を掴み取って離さない。全部引きはがされそうだった。

暴力とずる賢こさで たどった栄華の極致 極致

世俗の信仰の権化 ゆえに ヒトハダノニホイ 渦まいて

俺 逃げ出した 何んて馬鹿だね

結局 俺 オドルんだ

 

ちがう、宮本さんは自分と戦っている。
最後の一音まで聞いても私は曲が終わったのに気付かなかった。

汗がほとばしり、エレカシ全員の気持ちも上がってきたようで
私も水を一口のんだ。

体がロックで倒れそうだ。
今までのライブなんかと全く違う。
宮本さんもライブで生と死を考えるのだろうか
メンバー全員の視線が宮本さんを追う。
観客も宮本さんを追う。
宮本さんの歌声は全ての空間を丸め込んで客席にぶつけられていた。

文学的な展開も、総合芸術のようで、次は何をやるのか、その展開でどんな世界に引き込まれるのか
こんなにライブに来て魂が削れるのが、嘘のようだった。

逃げ出してはいけない。

最後までこの場に立って俺たちの演奏を聴け。そういわれているようだった。

人間って何だ?戦う存在
凱歌挙ぐべく、邁進する存在

そうエレカシは前に進めって人生について凝縮してぶつけてくれるような
そんな演奏だった。

 

人間って何だ

人間って何だ

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人間って何だ?希望の存在
未来の友に、架け橋たる存在

エレカシはそんなことないって思う心もちゃんと歌う。

まってくれ

ヘイ スーパーマンになるしかないかい?

スーパーマンになるしかないかい?

 

って訊ねられる。
歌の歌詞に出てくる疑問形は全て反語なんだ…いつかカケルが言っていた。

自問自答の末宮本さんはこういった

ヘイ スーパーマン目指すしかあるまい!
スーパーマン目指すしかあるまい!
ああ…

最後の"ああ"が全てを示していた。

 

感動と爆発でカケルの服の裾をつかむ

カケルはニヤッと笑って人差し指を自分の口に当てるそうしながら私の涙なのか汗なのかを拭いてくれた。

風、早く買っておけばよかったかな。
急ぎ会場で買ったアルバムに今の歌が入っているようだった。
少し後悔した。

でも、初めてでよかったんだ。

あの時あんな捉え方が出来たのは死生観について悩んだ後だったからだ。
人間は弱いけど強くあろうとしなければならないって気付いた後だからだ。
今ではそう思える。