月に手を伸ばせ

アートとバイク。思ったことを何処かに残したい。

エレカシ

私とエレカシ#11

カケルに2人目の恋人ができ、 カズキ君がプロポーズに成功し婚約した頃、 恋とか愛とかについて考えるようになった。 中庭でぷらぷらしていたら、金髪の背の高いキツネみたいな顔をした先輩がギター片手に走り寄ってきた。「弾いてみろ」彼は私にギターを押…

私とエレカシ#10

中学入学と同時に、制服をきちんとワードローブに仕舞い込んで。指定のジャージに真っ青に髪を染めて、ピアスと大量のブレスレットを付けて登校し始めた。小学生の校区は、いわゆる新興住宅地で豊かな家庭が多い校区だったが、中学の校区は、そこに合わせて…

私とエレカシ#09

カケルとの会話はいつもきまってカケルから始まった。カケルは音声で話すので私はそれにチャットで答えていた。本当に気が良くあっていた。バイクへの想いも、見る映画も、読む本も、たまに古臭い事をいうやつで、私の周りにはそんな友人はいなかった。 ギタ…

私とエレカシ#08

バイクに乗りたいと思ったのはトップガンを見てからだった。 はっきりと乗りたいバイクまで決まったのはそれよりももっと後、原田さんの小説を読んでからだった。 12歳の誕生日が過ぎる事にはもうバイクに夢中だった。 寝ても覚めてもバイクバイクバイクバイ…

私とエレカシ#07

かわいい孫へあなたは私を恨んでいるかしら。悲しい目でずっと私を見ていたわね。あなたは私の光。愛していないわけないじゃない。そういってもひどい事を言ったのは私ね。ダメなおばあちゃんでごめんね。あなたのお母さんがあなたを産んでから私の人生は本…

私とエレカシ#06

ピアノ騒動のあと、 母は私が怖いと目も合わせてくれなくなった 家にいても無視される 学校に久しぶりに行っても 政治的な陰謀か何かのように 私の存在を無視した ある日、おばあちゃんに連れられてマスターと車でお出かけをした。 白い大きな病院で いろん…

私とエレカシ#05

父母と暮らすのは楽ではなかった。 母が目覚める前に支度をして 父が帰ってくる前に眠ってしまわなければならなかった。 急に習い事が増えた。 知能テストを受けさせられては伸ばす必要がある。英語教室に行けば耳を育てて新時代を生き抜く必要がある。ピア…

私とエレカシ#04

1997年の4月某日に、私は小学校へ入った。 同級生、先生、近所の人、道行く野良猫。全てが私を飲み込んだ。ディズニーの白雪姫が森の中で逃げ惑うシーンがあるが、まさにそれだった。 何がドキドキの1年生だ。 心臓に悪い・・・。 そう思っていた。 叫び声、…

私とエレカシ#03

変わらないものなんてないと知ったのは 龍おじちゃんが、居なくなってすぐあとおばあちゃんが倒れたからだった。 透析治療って血を濾過して一旦身体の血を総入れ替えすること、井の頭の水抜きを週に3回もするのと同じだ。おばあちゃんは年老いてしまった。 …

私とエレカシ#02

幼稚園に行きはしていたが、カトリック系の幼稚園、神様といわれる人が私たちを守ってくれて、おとうさんお母さんありがとうなんていってる自分が馬鹿らしくて仕方なかった。だって父母は私の生活の中にはおらずお昼のお遊びの時間のころには、私は幼稚園を…

私とエレカシ#01

小さな頃、父母は働いていたので一緒には暮らせなかった。そのため、小倉の歓楽街に住んでいたおばあちゃんと一緒に暮らすことになった。おばあちゃんは昼間クリーニング屋さんの工場で働いていて、夜はうどん屋さんで働いていた。だから私は昼間は保育園、…